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2020年11月16日

はじめて帰宅困難区域を列車で通る


 実家の法事のため、常磐線で上京した。原ノ町駅 5:33発のいわき行き始発列車に乗車。3月14日の全線運転再開後、はじめて帰宅困難区域を列車で通る。

 夜明けに、帰宅困難区域の中を通る。帰宅困難区域は、放射線量が高く、強制避難が続く立入禁止地域である。薄明りの中、街並みが徐々に姿を現した。

 家がある、道路もある、電信柱も看板もある。だが、人気(ひとけ)がない、明かりがない、動くものがない。そんな風景が、どこまでも続く。

 ひとつひとつの家を見ながら、
「あそこでは、何が起きているのだろう?」
「あそこの家族は、どうしているのだろう?」と自問が続く。

(地元テレビ番組で見た)避難者の言葉を思い出す。
「一時帰宅して、家の中を掃除して来た」
「家中きれいにして来た」
「でも、イノシシが家に入ってな」
「家中グジャグジャにされた」
「(悔しいが)どうしようもない」

 列車は、帰宅困難区域の中を、一気に駆け抜ける。殺風景な静止画が、次々に車窓に飛び込んでは消える。あっという間に帰宅困難区域を通り過ぎた。

 何もなかったように、車窓が日常風景に切り換わる。家の明かり、街灯の明かり、走行する車。一日のはじまりを映す、日常動画である。

 一日中、違和感が消えない。東京の雑踏の中で、ときどき憤りがこみ上げる。「何かが間違っている」と。

 帰路、上野 16:00発の特急ひたちに乗車した。暗闇の中、帰宅困難区域を通る。帰宅困難区域の手前から、徐行運転が始まった。やがて途中駅で停車し、車内アナウンスが流れる。

「上り列車がイノシシと衝突したため・・・・」


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(ピカイチ先生)


 このコラムは、メルマガ「ピカイチ生活経営便り」からの抜粋です。
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[2020年]